2010年12月21日火曜日

「針腎生検」ではなく、「開放性腎生検」である理由

まずは、全身麻酔に対する不安を払拭

明日は腎生検ということで、午前中に麻酔科で全身麻酔や腎生検の流れの説明を受けた。今回の入院で最も不安なのは、全身麻酔。というか、それ以外には不安要素はないので、唯一の不安材料といってよい。

麻酔科医の質問に答えながら、子どもの頃に喘息持ちだったことや、アレルギー体質であることなどを話し、万が一、麻酔が自分の身体に合わなかったらと考えると不安なことを伝えた。すると、今までもいろいろな患者さんを見てきたし、何か異常が生じても対処できるように術中も付きっきりでいるから安心しなさいと。その言葉を聞いて、不安がほとんどなくなった気がする。

腎生検とは

そもそも、「腎生検」とは何か?
腎生検を受けられる患者さんへ|順天堂大学医学部附属順天堂医院 腎・高血圧内科
蛋白尿、血尿、腎機能低下等の腎臓病を患っている患者さんにとってはっきりと診断をつけ最もふさわしい治療法を決定するために、腎臓の組織の一部をとり、顕微鏡で評価する検査がとても大切です。腎生検とは、「腎臓から組織をとる手技・操作」のことをいいます。

検尿や血液検査、腎機能検査、レントゲン検査などによっても、腎臓のことはある程度判るらしい。しかし、腎臓の組織検査(つまり、腎生検)を行わない限り病名や病状、活動性を正確に知ることは、専門医でも不可能だとされている。ま、現状把握のためには不可欠で、まず腎生検をしないことには話は始まらないということですね。

「腎生検」には2つの方法がある

明日は、朝9時に病室を出て、腎生検は9時30分から。通常は1時間程度で、正午前には病室に戻ってこれるらしい。しかし、全身麻酔は生まれて初めてなので、正直不安だ。いろいろな人のブログなんかで体験談をいろいろ読んできたけど、全身麻酔をする開放性腎生検はあまりやっていないらしい。というか、自分も「開放性腎生検」というやり方があるのを、ついこの間知ったばかり。

腎生検はどのようにして行われるのですか?|松山医院大分腎臓内科
Q4 腎生検はどのようにして行われるのですか?
A4 大きく分け、2つの方法があります。病室あるいは病棟で行うものと手術室で全身麻酔を行って実施するものです。

【超音波ガイドでの針腎生検】
  1. 患者さまはうつぶせになります。
  2. 超音波をみながら腎臓の位置を決定します。
  3. 痛み止めの注射をした後に、背中から細い針を刺します。
  4. 針が腎臓の上に達したところで、息を止めていただきます。
  5. その瞬間に腎組織を採取し、針を抜きます。この操作を 2~3 回行います。採取する腎組織は、太さは鉛筆の芯くらいで長さは 1~2cm くらいです。
  6. 終了すると 5~10 分間圧迫して出血を止めます。
  7. 仰向けになり 6~12 時間のベッド上安静が必要となります。
【開放腎生検】
  1. 手術室で全身麻酔のもとで腎組織を採取する方法です。
  2. 皮膚を切開して、腎臓を直接確認して採取します。
  3. 確実に止血してから皮膚を縫合します。
全国的に多くの施設では、超音波ガイドでの針腎生検が行われています。
ただし数施設では開放腎生検を主体に行っています。


そして、針腎生検は局所麻酔で済むが、開放腎生検は全身麻酔っていうのが、患者の立場からすれば大きな違いかも。

「開放性腎生検」のメリット

主治医の説明によれば、針腎生検と比べると、開放性腎生検には次のようなメリットがあるとのこと:
  • 止血しやすい
  • 必要な組織が確実に取れる

15年前にやった前回は針のほうだったが、仙台社会保険病院の堀田先生に今後の全てをお任せすると決めた時点で、この病院では開放性腎生検を行っているので、今回は自ずと開放性腎生検に。

自分が「開放性腎生検」をする意義

また、冷静に考えてみても、自分の場合には15年以上経過しているわけで、まずは今の腎臓の状態、IgA腎症の状態をより正確に確認することが重要だ。そのためにも、未経験の全身麻酔に対する不安はあるものの、針腎生検より開放性腎生検のほうがよいと思った。発症初期ならまだしも、15年以上経過した時点で今後の治療計画を立て直すには、より正確に現状を確認できたほうがよい。もちろん、そういう決断ができたのも、経験豊富な仙台社会保険病院で腎生検を受けることができるからなのは言うまでもない。

施術前のちょっとした不安と心配

一般的には他の臓器などを傷つけるリスクの少ない右の腎臓から採取するらしく、右のわき腹あたりを横に5~6センチ開くのだとか。麻酔から覚めたら、どのくらい痛むのか。

そして、翌朝までベッド上で安静にしていなければならないのが辛い。前回もそれが一番辛かった。今回はメスを入れる右側を上にして横向きになるのはOKらしい。前回は仰向けで寝ていることしか許されなかったからなぁ。

とまぁ、不安が全くないかといえばウソになるけど、なるようにしかならないのだから、もう開き直るしかないよね。この腎生検が、自分にとっては IgA腎症の治療方法のリセットボタンみたいなものだから。迷わず行けよ、行けばわかるさ!

それでは、アディオス、アミーゴス!

0 件のコメント:

コメントを投稿